平成17年より毎年発行している流誌「吾斗ごのみ」、ようやく今年も刊行しました。
今回は「第5号」を記念して、例年よりページ数も多く、写真もふんだんに掲載した盛りだくさんの内容になっています。
特に、大叔父である若祿次の文章「山村ということ」は、基本に立ち返って背筋の伸びる内容であり、含蓄ある厳しい言葉が山村流への愛情にあふれています。
また、「山村流宗家復興ー市民が支えた上方舞の伝統ー」と題された森西真弓先生(大阪樟蔭女子大学教授/雑誌「上方芸能」編集長)の玉稿を全文転載させていただきました。近代からの山村流の歩みが鮮やかに紐解かれています。とりわけ、昭和17年の三世宗家襲名が、上方文化の火を絶やさぬようにという当時の知識人らの強い信念に支えられ、困難な時代にもかかわらず実現した事実には、圧巻の思いを抱かれることでしょう。
本日の講習会出席者の方々には既にお渡しできましたが、名取・師範の皆様には楽しみにお待ちいただければと思います。
一般でご希望の方には、お送り致します。詳しくはメールにてお問い合わせください。
行事 | comment(0) |
山本能楽堂さん御主催の「初心者のための上方伝統芸能ナイト」、7月から10月の案内を既に街中で目にされた方々も多くいらっしゃることでしょう。水都大阪2009を記念して「水」をテーマにした演目を上演する趣向とのことです。
先日7月4日の回には、地歌「放下僧」を舞わせていただきました。
8月1日は能と同じく「猩々」を舞わせていただこうかと思っています。
「猩々」は、元は長唄(上方では常磐津・清元を含めて江戸唄と呼んでいました。)だった手を地歌の三味線に移した作品だろうと思います。
井上流さんでは「上方唄」と表記されるようです。
山村流では、扇の扱いも地歌として扱っていましたが、地歌の地方の先生から「本来の地歌の手ではない節がある」と伺い、納得しました。(本来、地歌としては「女猩々」という遊女が酒に酔う態を猩々になぞらえた曲があったようです。)
「猩々」は今では、一般的な長唄としては残っておらず、当流で長唄として出す時に曲を取ってもらい演奏していただいています。調べてみると、文政2年に江戸中村座で3世坂東三津五郎が、変化舞踊で「猩々」(真赤な衣裳)から、「まかしょ」(真白な衣裳)に変わる対照で好評を得たとあり、それ以降廃曲となっている一人立ちの「猩々」があったそうです。
上方絵には「猩々」の役者絵は見たことがないので、3世歌右衛門は出していないと思うのですが、
当流に江戸唄として残っていたということはなんらかの形で歌舞伎舞踊からの影響があったと考えられます。
一つの演目でも、伝わってきた経過はさまざまです。
一つ一つ検証してゆきたいと思っています。
*座席券をご希望の方は、当ブログ右側にございます「お問い合わせメール」欄からもお気軽にお知らせください。
舞台 | comment(0) |
7月は東京で出演させていただく会が続きましたが、8月は妹の光が国立劇場にて舞わせていただきます。獅子にちなんだ曲をということで、地唄『越後獅子』です。
「花形・名作舞踊鑑賞会~獅子の舞踊~」
日時:平成21年8月15日(土)午後2時開演
会場:国立劇場 小劇場(東京都千代田区隼町4-1)
この会には「五燿會」の花柳基も、長唄『鏡獅子』で出演します。
地唄、清元、長唄で魅せる獅子の舞踊。東西舞踊家の華々しい会となりますよう、どうぞご声援をお願いいたします。
*チケットはこちらのブログからもお申し込みいただけます。ご希望の方は右側のメールフォームからご遠慮なくご連絡ください。
舞台 | comment(0) |
ワッハ上方の「夏まつり」が今年も催されます。第一回目からお手伝いしてきましたが、ワッハ上方も転換期を迎えようとしています。
一人でも多くの方にご来場いただければ幸いです。
「魅せます上方舞の粋(すい)~山村若・吉村古ゆう 舞の会~」
日時:8月23日(日)11:00開場/公演12:00~13:30
会場:ワッハ上方5階 ワッハホール
*入場無料ですが、「入場整理券」が必要となります。
(応募番号は3番です。)
応募方法はチラシまたは以下をご参照ください。
問い合わせ先:ワッハ上方 06-6631-0884
【整理券応募方法】*応募締切:8月14日(金)必着
往復ハガキに以下の項目をご記入の上お申し込みください。
<往信面裏面>
*応募番号(3番) *公演日・公演名
*ご住所、お名前、電話番号
<返信用表面>
*お申込者への返信宛先となる郵便番号、住所、氏名
<応募先>
〒542-0075
大阪市中央区難波千日前12-7
「ワッハ上方・夏まつり2009」係
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