毎年11月恒例の国立劇場での舞の会、今年もご案内させて頂く季節が巡ってきました。
東京でも毎年楽しみにして下さる方がとても多く、嬉しいことです。
四流派が揃う上に地歌尽くしの会とあって、関西からも例年はるばるお運び下さるのも、有難いことだと思っております。
今年は夕方四時の部で、地歌「閨の扇」を舞わせて頂きます。
これは流祖・友五郎とその盟友であった中村歌右衛門の活躍した時代から流儀で大切に受け継がれてきた曲です。
「秋の扇と捨てられて」男を恨む気持ちと未練の狭間で懊悩する女心が艶を醸し出し、その表現として独特な扇の手やよどみない扇さばきが織り交ぜられた、秋らしく人恋しい気持ちに添う作品に仕上がっています。
中国の前漢の帝に寵愛を受けた班女の故事に由来した筋ですが、能「班女」では幸せな結末を迎える一方、この地歌ではやる瀬ないままに終わるという違いも、古典芸能のバリエーションを思わせて興味深いところです。
ぜひ劇場でお楽しみ頂けると幸いです。
舞の会 ー京阪神の座敷舞ー
日時:平成22年11月27日(土)
会場:国立劇場小劇場(東京)
一時の部:地歌「きぎす」 山村若有子・山村光
四時の部:地歌「閨の扇」
詳細は、上のチラシのサムネイルをご覧頂くか、国立劇場のホームページでご確認下さい。
*当ブログからも切符のお問い合わせをお寄せ頂けます。ご希望の方は、右枠のブログフォームよりお送り下さい。
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