漸く温かくなってまいりました。桜の花が満開を迎えようとしています。
咲くのを心待ちにし、咲いた桜が散りゆき若葉が出始めて新緑で木が覆われるまで、日本人はこよなく桜を愛で、季節の移り変わりを楽しみます。
OSKのメンバーは困難な時代を経て、今年も松竹座で精一杯ステージを勤めています。
日本人が桜を愛する様にいつまでも皆様に愛される劇団で有りますようにという願いを込めて創りました作品です。
洋楽で振りを付けていてもどこか、古典の手法、時間の流れを皆様に感じて頂き、能楽・歌舞伎・文楽・日本舞踊等にも興味を抱いて頂けたら幸いです。ここで、古典芸能の初心者の方へヒントを・・・。
第三景の桜争いに出てくる、南狐と北猿とは・・・。南朝がおかれた吉野山と北朝の京都・嵐山の桜争いにかけて、南北朝の対立とその対立の中に巻き込まれてしまう男をイメージしています。
古来、吉野山は「女夫狐(みょうとぎつね)」等、キツネが描かれ、嵐山は狂言の「猿聟(さるむこ)」等、猿を題材にした演目の舞台となっています。
南の狐と北の猿で、それらを想像出来るのはきっとかなりの古典通かと思います。勿論、あくまでも日本物レビューですので、どなたにも理屈抜きに楽しんで頂きたい作品ですが、それらの遊びや想像力でまた、別の角度からお楽しみ頂ければ幸いです。
OSKのさらなる飛躍を願い作りました作品が奇しくも日本の復興と再生を願う作品となりました。OSKメンバーが力強くそして、祈りを込めて精一杯務めることと存じます。
是非とも、劇場にお運び頂きましてご高覧頂きますと幸いです。
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