山本能楽堂での「初心者のための伝統芸能ナイト」に出演させていただくようになって、気が付いたことが色々あります。もともと本行物(ほんぎょうもの=能をもとにした地唄舞)を能舞台で舞うことに対し「おこがましさ」を感じ抵抗があったのですが、能との対比も面白いのではという企画から、能「海士」に対して地唄「珠取り」、そして能「融」より私自身で振付けた地唄「融」を舞わせていただきました。
実際に能舞台で舞ってみて「融は地唄舞であっても、座敷舞になってなかったのでは・・・?」と感じました。つまり、能舞台は三間四方のいわば正方形が基本の空間ですが、座敷は長方形の畳を基調にしていますし、舞う空間も長方形となっています。
「融」を振付けた時はもちろん能「融」を意識はしましたが空間のことまで意識的に振付けたわけではありません。自分でいうのもなんですがあまりにも四方の柱に対して振りが付きすぎているのではと感じたわけです。「珠取り」に関しては、能舞台にのせた時にとても「いきにくい」部分があってそれが逆に「座敷舞」であることなのかなと思った次第です。
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