風清らかな初夏となりました
皆々様には益々ご清祥の御事とお慶び申し上げます
20日の舞扇会も目前に迫りました。
山村流は地唄舞の流儀と知られていますが、流祖・友五郎が歌舞伎の振付師でありましたから歌舞伎舞踊も伝承され、また、地歌や上方唄には歌舞伎舞踊から影響を受けたあるいは逆に影響を与えた曲も数多く残り様々な形で流儀に伝わっています。
今回の舞扇会ではそれらに焦点をあてて番組を構成させて頂きました。
第一部の序幕には地歌「越後獅子」にて次男・侃が久しぶりに舞台に立たせて頂きます。また、当流では奴を本衣裳で舞うことは稀ですが、長唄「大原女奴」を長男・侑が衣裳付にて務めさせて頂きます。
本傾城にて光が地歌「閨の扇」を舞わせて頂きます。
私は、享保期(一七一六~一七三五)に活躍し三都随一の女形と評された瀬川菊之丞(俳名・路考)作詞とされ、亡き菊原琴治師が補作・復元し全曲となりました地歌「石橋」を振付し舞わせて頂きます。
地歌「石橋」は後の「変化物」に通じる歌舞伎の演出の一つ「怨霊事」の遺風を留める作品だと云われております。
「怨霊事」とはどのような演出であったのか、また、変化舞踊はどの様な時代背景で生まれていったのかを本番組を通して垣間見て頂きますと幸いに存じます。
今回の「石橋」の振付は復元ではなく、数々の変遷を遂げてきた「獅子物」が存在いたします現代に於いての新しい演目として、新たな作品に出来ますればと、振付させていただきました。
また、出演者一同、流儀に伝わります大切な演目を研鑽し勤めさせて頂きます。
何卒ご来場頂きまして、温かいご声援を賜ります様お願い申し上げます。
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