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山村流 『吾斗ごのみ』日本舞踊上方舞山村流宗家山村友五郎 公式ブログ
2012/05/18 (Fri) 菊原琴治による復元・地歌「石橋」

風清らかな初夏となりました
皆々様には益々ご清祥の御事とお慶び申し上げます

20日の舞扇会も目前に迫りました。

山村流は地唄舞の流儀と知られていますが、流祖・友五郎が歌舞伎の振付師でありましたから歌舞伎舞踊も伝承され、また、地歌や上方唄には歌舞伎舞踊から影響を受けたあるいは逆に影響を与えた曲も数多く残り様々な形で流儀に伝わっています。

今回の舞扇会ではそれらに焦点をあてて番組を構成させて頂きました。

第一部の序幕には地歌「越後獅子」にて次男・侃が久しぶりに舞台に立たせて頂きます。また、当流では奴を本衣裳で舞うことは稀ですが、長唄「大原女奴」を長男・侑が衣裳付にて務めさせて頂きます。
本傾城にて光が地歌「閨の扇」を舞わせて頂きます。

私は、享保期(一七一六~一七三五)に活躍し三都随一の女形と評された瀬川菊之丞(俳名・路考)作詞とされ、亡き菊原琴治師が補作・復元し全曲となりました地歌「石橋」を振付し舞わせて頂きます。
地歌「石橋」は後の「変化物」に通じる歌舞伎の演出の一つ「怨霊事」の遺風を留める作品だと云われております。

「怨霊事」とはどのような演出であったのか、また、変化舞踊はどの様な時代背景で生まれていったのかを本番組を通して垣間見て頂きますと幸いに存じます。

今回の「石橋」の振付は復元ではなく、数々の変遷を遂げてきた「獅子物」が存在いたします現代に於いての新しい演目として、新たな作品に出来ますればと、振付させていただきました。

また、出演者一同、流儀に伝わります大切な演目を研鑽し勤めさせて頂きます。
何卒ご来場頂きまして、温かいご声援を賜ります様お願い申し上げます。


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プロフィール

山村 友五郎

Author:山村 友五郎
本名・山村 武
文化3年(1806年)創流、上方舞・山村流の六世宗家。祖母である四世宗家、早逝した母・糸(五世宗家を諡)の遺志を継ぎ、平成4年に「若」を襲名。
流祖 山村友五郎よりの歌舞伎舞踊と、京阪神で発展した座敷舞(地唄舞)という二つの流れを大切に、古典の維持・伝承に努め、歌舞伎・文楽・宝塚歌劇等の振付も数多く手がけている。
平成18年には創流二百年舞扇会を開催。
平成26年、流祖の名跡を「六世宗家・三代目友五郎」として襲名。併せて長男が「四代目 若」を襲名。

【賞暦】
平成13年
文化庁芸術祭新人賞受賞
平成15年
舞踊批評家協会新人賞受賞
平成18年
芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞
平成19年
文化庁芸術祭優秀賞受賞
平成20年
日本舞踊協会花柳壽應賞新人賞受賞
平成21年
大阪文化祭賞受賞
平成22年度
芸術選奨
文部科学大臣賞受賞
平成26年度
日本芸術院賞受章
令和2年(2020年)
紫綬褒章受章

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