第三十八回目は3月6日に石川県立音楽堂邦楽ホールにて催される、『芸の鼓動』で舞わせていただく弦楽四重奏曲『アメリカ』をご覧いただきます。
https://ongakudo.jp/event/4301
弦楽四重奏曲に振付自演とのご依頼に大変なプレッシャーを感じながら、ドヴォルザークの「アメリカ」を選曲して振り付けし本番を控えたリハーサルの前日。コロナによる公演の中止の御連絡を頂いてから一年、私たちは未だコロナという疫病との共存を余儀なくされ長いトンネルの中から抜け出せずにいます。
奇しくも、昨年、この作品を振り付けするにあたり「和洋を問わずすべての芸術は祈りに通ずる」として「新しい時代への希望を希求する作品になれば」と抱負を記しています。
あらゆる芸術活動が中止、延期となり舞台に立てない日々を経て、改めて希望を希求し、思い存分に舞わせていただきます。各楽章のコンセプトは振付当初のままですが、新たな作品となる事と思っています。
未だに是非ご来場下さいと申し上げにくい世の中ではございますが、ご高覧頂ければ幸いです。
◆ 第一楽章 『希望』
チェコ人であるドヴォルザークが見たアメリカ人。
陽気な旋律にコロンブスが初めて目にした緑あふれる新大陸を思い浮かべました。
◆ 第2楽章 『静寂』
黒人霊歌風の郷愁を誘う切ない旋律。
繰り返されるチェロの低音部の旋律を雪音として、風雪に耐える女性の姿を思い浮かべました。
◆ 第3楽章 『鼓動』
ドヴォルザークがスピルヴィルというアイオワ州の小さな町に滞在した時に聞いた鳥のさえずりを再現したという旋律。
弦楽四重奏の演奏をお楽しみください。
◆ 第4楽章 『躍動』
春の到来への慶びを感じさせる旋律。
山村流の特徴である扇遣い二枚扇で表現しました。
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