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山村流 『吾斗ごのみ』日本舞踊上方舞山村流宗家山村友五郎 公式ブログ
2021/04/03 (Sat) 公式YouTube配信 第三十九回 上方唄『瀬田の橋』(二番)

公式配信からの動画を掲載しております。
第三十九回目は上方唄『瀬田の橋』に二番をご覧いただきます。

第二十一回目にご覧いただいた『瀬田の橋』の一番では、近江八景を詠み込んだ歌詞になっておりましたが、
二番では打って変わって、近松門左衛門作の義太夫『子持山姥』(媼山姥やしゃべり山姥とも)を元にした曲となっております。

『子持山姥』は源頼光とその四天王が活躍する浄瑠璃で、本曲はその二段目『廓噺の段』が読み込まれております。
坂田時行は親の仇を討つために煙草売りに身をやつし、諸国を巡っております。
ある日、時行は大納言兼冬の娘で、源頼光の許嫁である沢瀉姫(おもだかひめ)の館で、三味線と小唄を披露することになります。
放浪の身である夫を追いかけている妻の八重桐は、その唄が自分と夫しかしか知らないものだと気づき館へ入り込みます。
そこで再会を果たした夫婦は夫婦喧嘩を始めてしまいます。
その時の長台詞は「しゃべり」と呼ばれ当時人気だったようです。
結局八重桐の妹が先に仇を討ったこと知った時行は、それを恥じ切腹してしまいます。
生き恥をさらすよりも、死んで八重桐の胎内に宿ることで、産まれてくる子に力を授けようとしたのです。
そうして時行の思念が宿った八重桐は、鬼女となりどこかへ消えてゆくのでした。


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プロフィール

山村 友五郎

Author:山村 友五郎
本名・山村 武
文化3年(1806年)創流、上方舞・山村流の六世宗家。祖母である四世宗家、早逝した母・糸(五世宗家を諡)の遺志を継ぎ、平成4年に「若」を襲名。
流祖 山村友五郎よりの歌舞伎舞踊と、京阪神で発展した座敷舞(地唄舞)という二つの流れを大切に、古典の維持・伝承に努め、歌舞伎・文楽・宝塚歌劇等の振付も数多く手がけている。
平成18年には創流二百年舞扇会を開催。
平成26年、流祖の名跡を「六世宗家・三代目友五郎」として襲名。併せて長男が「四代目 若」を襲名。

【賞暦】
平成13年
文化庁芸術祭新人賞受賞
平成15年
舞踊批評家協会新人賞受賞
平成18年
芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞
平成19年
文化庁芸術祭優秀賞受賞
平成20年
日本舞踊協会花柳壽應賞新人賞受賞
平成21年
大阪文化祭賞受賞
平成22年度
芸術選奨
文部科学大臣賞受賞
平成26年度
日本芸術院賞受章
令和2年(2020年)
紫綬褒章受章

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