今日は、そごう劇場に於いて「上方舞と上方文化」と題し、地唄(地歌)「黒髪」と長唄「浦島」を舞わせていただきました。
演劇評論家の廓正子先生との対談の中で先生よりさんざん「浦島」の二枚扇について語っていただきましたので、その直後の舞台はかなりのプレッシャーになりました。
なぜだかは分かりませんが、同じ二枚扇でも「歌右衛門狂乱」ではかなりの重圧を感じるのに対し、「浦島」の二枚扇では不思議に今まで気楽に使えていました。ところが、今日は事前にお客様が二枚扇についてご存知であり期待してご覧くださっているだけにいつになく緊張してしまいました。
ただ、今日感じた精神的圧力は来年2月に東京で舞う予定の「歌右衛門狂乱」への為にプラスになったような気がします。
花柳壽應賞を日本舞踊協会より頂くと翌年2月の日本舞踊協会公演には一人で出演することになるようです。各流共演の舞台ですので、流儀の大事な演目を持っていきたく、「歌右衛門狂乱」をと思っています。国立大劇場で「狂乱」・・・。
「山村流の扇の手は一見難しいと思えないなんでもない手が難しく、またそれを難しいと思わせていけない」と祖母も常々言っていましたが、来年2月に向けて精神的鍛錬になった舞台でした。
明日は、宝塚歌劇団月組公演「夢の浮橋」の初日です。初日の幕が開くとやっとほっと一息つけると思います。
舞台 | comment(1) |
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着流しの黒髪はやけに色っぽく、長唄の浦島は心浮き浮きちょっぴりはらはら(失礼!)でも、楽しく拝見しました。
お二人の芸談の内容は非常に興味深深で思わず引き込まれました。(時間が短くて)そして、これからの上方文化に対する情熱と前向きの姿勢に感銘。
来年の東京の成功を祈っていますが、其の前の京阪舞の会での舞台を期待しています。
2008/11/08 21:07 | ピノコ [ 編集 ]
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